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小細胞肺がんの集学的治療 手術化学療法放射線療法わせが大切

監修:国立がん研究センター東病院呼吸器外科科長   坪井正博先生

2018.6 取材・文:柄川昭彦

•小細胞がんの特徴 喫煙者に多く、増殖が速く、転移しやすい

•小細胞肺がんは「限局型」と「進展型」に分類

•限局型の治療1 Ⅰ期なら手術と術後化学療法

•限局型の治療2 手術の適応がない場合は化学放射線療法

•進展型の治療 化学療法でよい状態の維持

•今後期待される免疫チェックポイント阻害剤

 小細胞肺がんは、肺がん全体の10~15%を占めるがんで、非小細胞肺がんとは治療方針が異なります。小細胞肺がんは、限局型と進展型に分類され、それぞれに適した治療が行われます。限局型でⅠ期のがんは、手術の対象となりますが、手術の対象とならない限局型に対しては、化学療法(細胞障害性抗がん剤治療)と放射線療法を併用する化学放射線療法が標準治療となっています。進展型の小細胞肺がんに対しては、化学療法が行われます。非小細胞肺がんの治療では、遺伝子変異別の分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤が使われますが、まだ小細胞肺がんではそれらの有効性が十分に証明されていません。

小細胞がんの特徴 喫煙者に多く、増殖が速く、転移しやすい

 肺がんは、がん細胞の種類によって、「小細胞がん」「腺がん」「扁平上皮がん」「大細胞がん」などに分類されています。また、「小細胞肺がん」と、その他のがんをまとめた「非小細胞がん」の2つに分けることもあります。小細胞肺がんとその他の肺がんでは抗がん剤や放射線に対する反応の違いから治療方針が異なるため、治療に関しては、小細胞肺がんと非小細胞肺がんに分けて考えます。

 小細胞肺がんは、肺がん全体の10~15%程度を占めています。喫煙が重要な危険因子となるため、女性に比べて喫煙者が多い男性の割合が高くなります。喫煙者の減少に伴って近年はやや減少する傾向にありますが、喫煙者でなくても受動喫煙も原因となるため注意が必要です。

 小細胞がんのがん細胞は、他のがんの細胞に比べて小さいのが特徴です。また、増殖速度が速いため、がんの進行が速く、小さなうちから転移を起こします。そのため、早期に発見するのが難しく、発見された時点で、すでにリンパ節や他の臓器に転移が起きているケースが多くみられます。半年前の検診ではわからなかったのに、急に大きくなって認められることも少なくありません。

 小細胞肺がんと確定診断するためには、組織を採取して病理検査を行う必要があります。ただし、その前に小細胞肺がんだろうと予測できることもあります。たとえば、肺にある腫瘍は小さいのに、その割にリンパ節転移が広がっているような場合です。さらに喫煙者ということになれば、小細胞がんの可能性が高くなります。小細胞肺がんは進行が速いので、そのような場合には、早めに細胞・組織検査(あるいは病理検査)をすることが大切です。

小細胞肺がんは「限局型」と「進展型」に分類

 小細胞肺がんのステージ(病期・がんの進行度)分類は、基本的には非小細胞肺がんと同じです(表1参照)。しかし、実際の治療の際しては、ステージI期で見つかる小細胞肺がんが少ないことから、治療方針の違いで「限局型(LS=limited stage)」と「進展型(ED=extensive stage)」に分類するのが一般的です。

 肺は、胸の真ん中で縦隔と呼ばれる空間を境に左右に1つずつあります。右肺は、さらに上葉、中葉、下葉にわかれ、左肺は上葉と下葉の2つにわかれています。縦隔には、心臓や大血管、気管、食道などの臓器があり、肺と縦隔にある臓器は胸膜で覆われています。

 限局型とされるのは、がんの拡がりが片側の胸の中(胸腔)と反対側の縦隔と鎖骨上窩リンパ節までに限られていて、がん細胞を含む胸水や心のう水(心臓の周りの水)がないものです。このような状態であれば、範囲が限られるため、根治的な化学放射線療法(抗がん剤と放射線を同時治療)を行うことができます。

 進展型とされるのは、限局型の範囲を超えてがんが広がっている場合です。

表1 肺がんのTNM分類によるステージ

N0

N1

N2

N3

M1a

M1b

M1c

T1mi

IA1

T1a

IA1

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T1b

IA2

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T1c

IA3

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T2a

IB

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T2b

IIA

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T3

IIB

IIIA

IIIB

IIIC

IVA

IVA

IVB

T4

IIIA

IIIA

IIIB

IIIC

IVA

IVA

IVB

出典:日本肺癌学会,編:臨床・病理 肺癌取扱い規約 2017年1月 第8版,金原出版.より作成

限局型治療1 Ⅰなら手術術後化学療法

 限局型の小細胞肺がんで、手術の対象となるのは、Ⅰ期(がんが3cm以下、リンパ節転移なし、遠隔転移なしの場合)に限られます。手術は、がんが肺の外側(末梢)にできている場合に行われるので肺葉切除が選択されます。さらにリンパ節郭清が行われます。ただし、前述したように、Ⅰ期の段階で術前に小細胞肺がんが診断されるケースは、あまり多くはありません。

 肺に小さな腫瘍が見つかり、小細胞肺がんと診断がつかないまま手術を受け、手術後の病理検査で小細胞肺がんと診断がつく、ということがままあります。小さな腫瘍だと、気管支鏡検査を行っても診断がつかないことが多いからです。

 手術の方法は、基本的には非小細胞肺がんの場合と同じです。開胸手術、完全胸腔鏡下手術、ハイブリッド手術あるいはロボット支援手術といった方法があります。現在の主流は、開胸手術と胸腔鏡下を組み合わせたハイブリッド手術です。開胸しますが、従来の開胸手術のように大きく切開せず、ほぼ10cm以下の切開で行います。そこに胸腔鏡を入れ、モニターに映し出される拡大映像と、実際に見ている肉眼視の両方を使って手術を行います。完全胸腔鏡下手術に比べると、傷が2~3cm程度大きくなりますが、一般的には手術時間は短くなります。

 手術後には、再発を防ぐ目的で術後化学療法を行います。使用される抗がん剤は、シスプラチンとエトポシドで、この2種類を併用します。1コースが3週で、1日目にシスプラチン、1~3日目に3日連続でエトポシドを投与し、最大4コース行います。

 小細胞肺がんと診断がつかないまま手術を行い、術後に小細胞肺がんと診断がついた場合も、術後化学療法を加えます。非小細胞肺がんなら、がんが3cm以下の場合には、術後化学療法は原則として必要ありませんが、小細胞肺がんは転移しやすいので、術後の化学療法が必要とされています。

 I期小細胞肺がんで、手術でがんを完全に取りきれた場合には、治癒の期待が高くなります。

図2 限局型小細胞肺がん治療アルゴリズム

限局型小細胞肺がん

I期

I期以外

手術可能症例

手術不能症例

PS0-2※

PS3※

PS4※

外科治療+

化学放射線療法

化学放射線療法

各治療法後評価

薬物療法

緩和治療もしくは

薬物療法

薬物療法

CRかつPS良好

(+放射線治療)

薬物療法

放射線治療

予防的全脳照射

■手術可能

■手術不能

出典:日本肺癌学会,編:臨床・病理 肺癌取扱い規約 2017年1月 第8版,金原出版.より作成

※PS(Performance Status)全身状態のこと、0~4まで全5段階。

PS 0:全く問題なく活動できる 発病前と同じ日常生活が制限なく行える

PS1:肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる 例:軽い家事、事務作業

PS 2:歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない 日中の50%以上はベッド外で過ごす

PS 3:限られた自分の身の回りのことしかできない 日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす

PS 4:全く動けない 自分の身の回りのことは全くできない 完全にベッドか椅子で過ごす

限局型治療2 手術適応がない場合化学放射線療法

 手術が適応にならない限局型の小細胞肺がんに対しては、抗がん剤による化学療法と放射線療法を併用する化学放射線療法が行われます。化学療法は、シスプラチンとエトポシドの併用療法です。この併用療法は、放射線療法との相性もよく、抗がん剤が放射線に対する感受性を高める役割も果たしています。

 放射線療法と併用する場合は、1コースが4週で、1日目にシスプラチン、1~3日目にエトポシドを投与し、4コース続けます。放射線療法は、1回1.5グレイ、1日2回で計45グレイ(週10回で3週間)照射します。ただし、1日2回照射は副作用が強いため、1日1.8~2グレイを28~30回、6週間かけて計50.4~60グレイを照射することもあります。

 非小細胞肺がんの治療では、手術で完全に取り切れれば治癒も可能ですが、手術できない、手術で取りきれない場合には、基本的に治癒を目指すのが難しくなります。一方、小細胞肺がんの限局型では、化学放射線療法を行って治癒を目指します。化学療法と放射線療法を予定通りに実施することができ、なおかつ抗がん剤の反応がよかった人では、がんが消えてそのまま治癒してしまうことがあるのです。

 化学放射線療法は効果の高い治療ですが、抗がん剤と放射線の副作用が重なって現れるため、患者さんにとってはなかなか大変な治療法です。胸に放射線を当てるため、食道炎が起きて食事がとりにくくなったりすることもあります。

 限局型の小細胞肺がんで、化学放射線療法が非常によく効き画像上がんが消えた症例で、かつ全身状態が良好な場合には、脳転移を予防するために全脳照射が標準的治療として勧められています。化学療法は全身療法ですが、抗がん剤が脳に届きにくいため、画像には映らない微小な脳転移があるかもしれないので、それを死滅させるために放射線を照射します。

 ただし、脳に放射線を照射することにより、記銘障害などの副作用が現れることがあります。そこで、高齢の患者さんや、脳梗塞を起こしたことがあるよう患者さんの場合には、注意が必要です。予防のための脳照射は誰にでも行って良い治療ではありませんので、担当医と相談の上でやるか否かを決めましょう。

進展型治療 化学療法でよい状態維持

 進展型の場合には、治療は化学療法が行われます。基本的には、治癒を目指した治療ではなく、できるだけがんの進展を抑え、よい状態の期間を延ばすことが目標となります。

 標準治療となっているのは、シスプラチンとイリノテカンの併用療法です。イリノテカンは海外では小細胞肺がんの治療に使われませんが、日本人にはよく効くことが臨床試験で証明されており、標準治療となっています。シスプラチンとイリノテカンの併用療法は、1コースが4週で、シスプラチンは1日目に投与、イリノテカンは1、8、15日目に投与します。

 海外での標準治療は、限局型の治療でも使われるシスプラチンとエトポシドの併用療法です。イリノテカンの副作用が強く現れる場合には、この併用療法が行われることもあります。1コースが3週で、シスプラチンは1日目、エトポシドは1~3日目に3日連続で投与します。

 カルボプラチンとエトポシドの併用療法もあります。カルボプラチンは、シスプラチンと同じプラチナ製剤ですが、シスプラチンに比べて副作用が軽いため、シスプラチンの使えない高齢の患者さんでも、治療が可能になります。この治療は、1コースが3~4週で、カルボプラチンを1日目に、エトポシドを1~3日目に3日連続で投与します。

図3 進展型小細胞肺がん治療アルゴリズム

進展型小細胞肺がん

↓ ↓ ↓

PS0-2

PS3

PS4

↓ ↓

70歳以下

70歳以上

↓ ↓

↓ ↓ ↓ ↓

薬物療法

薬物療法

薬物療法

緩和治療もしくは

薬物療法

出典:日本肺癌学会,編:臨床・病理 肺癌取扱い規約 2017年1月 第8版,金原出版.より作成

今後期待される免疫チェックポイント阻害剤

 小細胞肺がんの薬物療法は、現在でも細胞障害性抗がん剤が治療の中心となっています。非小細胞肺がんの薬物療法では、さまざまな種類の分子標的薬が開発されていますし、免疫チェックポイント阻害剤も導入され、治療成績が良くなるような試みは多々なされています。しかし、小細胞肺がんの治療は、1980年代からあまり進歩していません。非小細胞肺がんの治療は大きく進歩したのに、小細胞肺がんの治療が進歩から取り残されてしまったのには、それなりの理由があります。

 理由の1つは患者数の違いです。小細胞肺がんは肺がん全体の10~15%なので、患者数が少ないため、臨床試験を組むことが難しく、規模の大きな試験を行うためには、どうしても時間がかかってしまいます。また、小細胞肺がんは喫煙者に多いがんなので、肺がん以外にさまざまな健康上の問題を抱えている人が多く、臨床試験の対象になりにくいという問題もあります。

 それでも、分子標的薬に関しては、小細胞肺がんの患者さんを対象にして、いくつもの臨床試験が実施されてきました。しかし、いまのところ真の有効性(生存期間の延長)が認められた薬はありません。従来の標準治療を超える治療が登場してこなかったため、1980年代からの治療が、現在でも標準治療となっています。

 そうした中、期待がもたれているのは、臨床試験が進行中のDLL-3という分子を標的とした抗体薬や免疫チェックポイント阻害剤です。後者については、小細胞肺がんを対象にニボルマブ(製品名:オプジーボ)、ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)、アテゾリズマブ(製品名:テセントリク)、デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)などの臨床試験(企業治験)が行われています。結果が出るまでわかりませんが、小細胞肺がんの治療法が変わるかもしれないと期待されています。

プロフィール

坪井正博(つぼいまさひろ)

1987年 東京医科大学医学部卒業

1991年 国立がんセンター中央病院

1996年 東京医科大学助教

2007年 東京医科大学准教授

2008年 神奈川県立がんセンター呼吸器外科医長

2012年 横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター呼吸器病センター外科、化学療法部准教授

2014年 国立がん研究センター東病院呼吸器外科科長、横浜市立大学医学部外科治療学客員教授

소세포 폐암의 다학제 치료 : 수술, 화학요법, 방사선 요법의 조합이 중요.

감수 : 국립 암 연구센터 히가시 병원 호흡기 외과 과장 츠보이 마사히로 박사

218.6 글 : 가라카와 아키히코

. 소 세포 암의 특징 ; 흡연자에 많고, 증식이 빠르고, 전이하기 쉽다.

. 소 세포 폐암은 "국한형""진전형"으로 분류

. 국한형의 치료 1 : I기라면 수술과 수술 후 화학요법

. 국한형의 치료 2 : 수술이 불가한 경우는 화학 방사선 요법

. 진행성의 치료 : 화학 요법으로 좋은 상태의 유지

. 향후 기대되는 면역체크 포인트 저해제

 소세포 폐암은, 폐암 전체의 10~15%를 차지하는 암으로, 비소세포 폐암과는 치료 방침이 다릅니다. 소세포 폐암은, 국한형과 진행성으로 분류되어 각각 적절한 치료를 합니다. 국한형으로 I기의 암은 수술의 대상이 되지만, 수술의 대상이 되지 않는 국한형에 대해서는, 화학요법(세포장애 성 항암제 치료)과 방사선 요법을 병용하는 화학 방사선 요법이 표준 치료가 되고 있습니다. 진행성 소세포 폐암에 대해서는, 화학 요법을 합니다. 비소세포 폐암의 치료에서는, 유전자 변이별 분자 표적제나 면역 체크 포인트 저해제가 사용되지만, 아직 소세포 폐암에서는 그러한 유효성이 충분히 증명되고 있지 않습니다.

소세포 암의 특징 : 흡연자에 많고, 증식이 빠르며, 전이되기 쉽다.

폐암은, 암세포의 종류에 따라 "소 세포암" "선암" "편평 상피암" "대 세포암"등으로 분류되고 있습니다. 또한 "소세포 폐암"과 그 외의 암을 정리한 "비소세포 폐암"의 2개로 나누기도 합니다. 소세포 폐암과 그 외의 폐암에서는 항암제나 방사선에 대한 반응의 차이로 치료방침이 다르기 때문에, 치료에 관해서는, 소세포 폐암과 비소세포 폐암으로 나누어 생각합니다.

 소세포 폐암은, 폐암 전체의 10~15%정도를 차지하고 있습니다. 흡연이 중요한 위험인자가 되기 때문에, 여성에 비해 흡연자가 많은 남성의 비율이 높아집니다. 흡연자의 감소에 수반해 근년에는 약간 감소하는 경향에 있습니다만, 흡연자가 아니어도 간접흡연도 원인이 되기 때문에 주의가 필요합니다.

 소세포암 암세포는 다른 암의 세포에 비해 작은 것이 특징입니다. 또한 증식 속도가 빨라, 암의 진행이 빠르고, 작을 때부터 전이를 일으킵니다. 그래서 조기에 발견하기 어렵고, 발견된 시점에서 이미 림프절이나 다른 장기에 전이가 일어나고 있는 경우가 많습니다. 반년 전 검진에서는 몰랐는데 갑자기 커져서 인지되는 경우도 적지 않습니다.

 소세포 폐암으로 확정 진단하기 위해서는, 조직을 채취해 병리 검사를 실시할 필요가 있습니다. 단 그 전에 소세포 폐암이 아닐까 의심할 수 있는 경우도 있습니다. 예를 들어 폐에 있는 종양은 작은데도 불구하고 그에 비해 림프절 전이가 넓어지고 있는 경우입니다. 더욱이 흡연자라면, 소세포 암의 가능성이 높아집니다. 소세포 폐암은 진행이 빠르기 때문에, 그러한 경우에는 빨리 세포·조직 검사(혹은 병리 검사)를 하는 것이 중요합니다.

소세포 폐암은 '국한형''진행성'으로 분류

 소세포 폐암의 스테이지 (병기·암의 진행도) 분류는, 기본적으로는 비소세포 폐암과 같습니다(표 1 참조). 그러나 실제의 치료 시에는, I기로 발견되는 소세포 폐암이 적은 것으로부터, 치료 방침의 차이로 "국한형(LS=limited stage)"과 "진행성(ED=extensive stage)으로 분류하는 것이 일반적입니다.

 폐는 가슴 한가운데서 종격이라 불리는 공간을 경계로 좌우에 1개씩 있습니다. 오른쪽 폐는, 더욱이 상엽上葉과 중엽, 하엽으로 나뉘고, 왼쪽 폐는 상엽과 하엽의 2개로 나뉘어져 있습니다. 종격에는 심장이나 대혈관, 기관, 식도 등의 장기가 있고, 폐와 종격에 있는 장기는 흉막胸膜에 덮여 있습니다.

 국한형으로 여겨지는 것은, 암의 확산이 한쪽의 가슴 속(흉강)과 반대쪽의 종격과 쇄골 상와 림프절까지 한정하고 있어, 암세포를 포함한 흉수나 심장수(심장의 주위의 물)가 없습니다. 이런 상태라면 범위가 제한되기 때문에 완치 목적의 화학방사선 요법(항암제와 방사선을 동시에 치료)을 실시할 수 있습니다.

 진행성으로 사료되는 것은, 국한형의 범위를 넘어 암이 퍼지고 있는 경우입니다.

표1 폐암의 TNM 분류에 의한 병기

N0

N1

N2

N3

M1a

M1b

M1c

T1mi

IA1

T1a

IA1

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T1b

IA2

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T1c

IA3

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T2a

IB

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T2b

IIA

IIB

IIIA

IIIB

IVA

IVA

IVB

T3

IIB

IIIA

IIIB

IIIC

IVA

IVA

IVB

T4

IIIA

IIIA

IIIB

IIIC

IVA

IVA

IVB

출전: 일본 폐암학회 편 : 「임상 . 병리 폐암 취급 규약 2017년 1월 제8판」 카네하라 출판에서 작성

국한형의 치료1 : I기는 수술과 수술 후 화학요법

 국한형의 소세포 폐암으로, 수술의 대상이 되는 것은, I기(암이 3 cm이하, 림프절 전이 없고, 원격 전이 없는 경우)에 한정됩니다. 수술은 암이 폐의 바깥쪽(말초)으로 되어 있는 경우에 행해지므로 폐엽의 절제가 선택됩니다. 또한 림프절 곽청을 합니다. 다만 전술한 것처럼, I기의 단계에서 수술 전에 소세포 폐암으로 진단이 되는 사례는 별로 많지는 않습니다.

 폐에 작은 종양이 발견되어, 소세포 폐암과 진단이 되지 않은 채 수술을 받고, 수술 후의 병리 검사에서 소세포 폐암과 진단이 붙는다, 라고 하는 것이 그대로 있습니다. 작은 종양이라면 기관지경 검사를 해도 진단을 못 받는 경우가 많기 때문입니다.

 수술 방법은, 기본적으로는 비소세포 폐암의 경우와 같습니다. 개흉 수술, 완전 흉강경 수술, 하이브리드 수술 혹은 로봇 지원 수술이라고 하는 방법이 있습니다. 현재의 주류는 개흉 수술과 흉강경을 조합한 하이브리드 수술입니다. 개흉하지만, 종래의 개흉 수술과 같이 크게 절개하지 않고, 거의 10 cm이하의 절개로 시술합니다. 거기에 흉강경을 넣어 모니터에 비추는 확대 영상과 실제로 보고 있는 육안의 양쪽 모두를 사용해 수술을 합니다. 완전 흉강경 수술에 비하면 상처가 2~3cm 정도 커지지만 일반적으로 수술시간은 짧아집니다.

 수술 후에는 재발을 방지할 목적으로 수술 후 화학요법을 시행합니다. 사용되는 항암제는 시스플라틴과 에토포시드로 이 2종류를 병용합니다. 1 코스가 3주로, 1일째에 시스플라틴, 1~3일째에 3일 연속으로 에토포시드를 투여해, 최대 4 코스로 실시합니다.

 소세포 폐암으로 진단이 되지 않는 채로 수술을 하고, 수술 후에 소세포 폐암으로 진단이 된 경우도, 수술 후 화학 요법을 추가합니다. 비소세포 폐암이라면, 암이 3 cm이하의 경우에는, 수술 후 화학 요법은 원칙적으로 필요 없습니다만, 소세포 폐암은 전이되기 쉽기 때문에, 수술 후의 화학 요법이 필요하다고 간주되고 있습니다.

 I기 소세포 폐암으로, 수술로 암을 완전하게 차단된 경우에는, 치유의 기대가 높아집니다.

그림2 : 국한형 소세포 폐암 치료의 알고리즘

국한형 소세포 폐암

↓ ↓

1 기

1기 이외

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

수술 가능

사례

수술 불능

사례

PS0-2※

PS3※

PS4※

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

외과치료

+

약물요법

화학방사선요법

약물요법

방사선요법

화학방사선요법 →

각 치료법 후 평가

← CR 또는 PS 양호

약물요법

(+방사선요법)

완화치료 또는 약물요법

출처 : 일본 폐암학회, 편 : 「임상·병리 폐암 취급규약 2017년 1월 제8판, 카네하라 출판.」으로부터 작성

※PS(Performance Status) 전신상태, 0~4까지 전체 5단계.

PS 0 : 전혀 문제없이 활동할 수 있는 발병 전과 똑같은 일상생활을 제한 없이 할 수 있다.

PS 1 : 육체적으로 격렬한 활동은 제한되지만, 보행 가능하고, 가벼운 작업이나 앉아서 작업은 할 수 있는 예 : 가벼운 가사, 사무 작업

보행가능하며 자신의 주변은 모두 가능하지만 작업은 못하는 하루의 50% 이상은 침대 밖에서 보낸다.

PS 3 : 한정된 자신의 주변에 있을 수밖에 없는 하루의 50%이상을 침대나 의자에서 보낸다.

PS 4 : 전혀 움직일 수 없는 자신의 주변은 전혀 할 수 없다. 완전히 침대나 의자에서 지낸다.

국한형의 치료2 : 수술이 불가한 경우에는 화학방사선 요법

 수술이 적용되지 않는 국한형의 소세포 폐암에 대해서는, 항암제에 의한 화학 요법과 방사선 요법을 병용하는 화학 방사선 요법이 이루어집니다. 화학요법은 시스플라틴과 에토포시드의 병용요법입니다. 이 병용요법은, 방사선 요법과의 궁합도 좋고, 항암제가 방사선에 대한 감수성을 높이는 역할도 하고 있습니다.

 방사선 요법과 병용하는 경우는, 1 코스가 4주로, 1일째에 시스플라틴, 13일째에 에토포시드를 투여해, 4 코스 계속합니다. 방사선 요법은, 1회 1.5 그레이, 1일 2회로 합계 45 그레이(주 10회에 3주간) 조사합니다. 다만 1일 2회 조사는 부작용이 강하기 때문에, 1일 1.8~2 그레이를 28~30회, 6주간 걸쳐 합계 50.4~60 그레이를 조사하기도 합니다.

 비소세포 폐암의 치료에서는, 수술로 완전하게 절제하면 치유도 가능하지만, 수술할 수 없는, 수술로 절제할 수 없는 경우에는, 기본적으로 치유를 목표로 하는 것이 어려워집니다. 한편 소세포 폐암의 국한형은 화학 방사선 요법을 실시해 치유를 목표로 합니다. 화학요법과 방사선요법을 예정대로 실시할 수 있고, 게다가 항암제 반응이 좋았던 사람이라면 암이 사라져 그대로 치유되는 경우가 있습니다.

 화학 방사선 요법은 효과의 높은 치료이지만, 항암제와 방사선의 부작용이 겹쳐 나타나기 때문에, 환자에게 있어서는 꽤 힘든 치료법입니다. 가슴에 방사선을 조사하기 때문에 식도염이 일어나 식사가 어려워지기도 합니다.

 국한형의 소세포 폐암으로 화학방사선요법이 효과가 매우 커서 화상에서는 암이 사라진 증례에서, 그 위에 전신상태가 양호한 경우에는 뇌 전이를 예방하기 위해 전뇌 조사照射가 표준적 치료로서 시행되고 있습니다. 화학요법은 전신요법입니다만, 항암제가 뇌에 닿기 어렵기 때문에 화상에는 비치지 않는 미소한 뇌전이가 있을 수 있으므로, 그것을 사멸시키기 위해 방사선을 조사합니다.

 다만, 뇌에 방사선을 조사함으로써, 기억 장애 등의 부작용이 나타나는 수가 있습니다. 거기서, 고령의 환자나, 뇌경색을 일으킨 적이 있는 환자의 경우에는, 주의가 필요합니다. 예방을 위한 뇌에 조사照射는 누구든지 하는 좋은 치료가 아니기 때문에 담당의사와 상담하여 할지 여부를 결정합시다.

진행성의 치료 : 화학 요법으로 좋은 상태를 유지함

 진전형의 경우에는, 치료는 화학 요법을 합니다. 기본적으로는 치유를 목표로 한 치료가 아닌, 가능한 한 암의 진전을 억제해 좋은 상태의 기간을 연장하는 것이 목표입니다.

 표준 치료가 되고 있는 것은, 시스플라틴과 이리노테칸의 병용 요법입니다. 이리노테칸은 해외에서는 소세포 폐암의 치료에 사용되지 않지만 일본인에게는 잘 듣는 것이 임상시험으로 증명되고 있어 표준 치료가 되고 있습니다. 시스플라틴과 이리노테칸의 병용요법은, 1 코스는 4주이며, 시스플라틴은 1일째에 투여, 이리노테칸은 1, 8, 15일째에 투여합니다.

 해외에서의 표준 치료는, 국한형의 치료에서도 사용되는 시스플라틴과 에토포시드의 병용요법입니다. 이리노테칸의 부작용이 강하게 나타날 경우에는, 이 병용 요법이 행해지기도 합니다. 1 코스가 3주로, 시스플라틴은 1일째, 에토포시드는 1~3일째에 3일 연속으로 투여합니다.

 카보플라틴과 에토포시드의 병용요법도 있습니다. 카보플라틴은 시스플라틴과 같은 플라티나 제제이지만, 시스플라틴에 비해 부작용이 가볍기 때문에, 시스플라틴을 사용할 수 없는 고령의 환자라도, 치료가 가능해집니다. 이 치료는 1코스가 3~4주이고 카보플라틴을 1일째에, 에토포시드를 1~3일째에 3일 연속 투여합니다.

그림3 : 진행성 소세포 폐암 치료의 알고리즘

진행성 소세포 폐암

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PS0-2

PS3

PS4

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70세이하

70세이상

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약물요법

약물요법

약물요법

완화요법 아니면

약물요법

출처 : 일본 폐암학회, 편 : 「임상·병리 폐암 취급규약 2017년 1월 제8판, 카네하라 출판.」으로부터 작성

앞으로 기대되는 면역 체크 포인트 저해제

 소세포 폐암의 약물 요법은, 현재도 세포 장애성 항암제가 치료의 중심이 되고 있습니다. 비소세포 폐암의 약물 요법에서는, 다양한 종류의 분자 표적제가 개발되고 있어 면역 체크 포인트 저해제도 도입되어 치료 성적이 좋아지는 시도는 많이 되고 있습니다. 그러나 소세포 폐암의 치료는, 1980년대부터 별로 진보하지 않습니다. 비소세포 폐암의 치료는 크게 진보했는데, 소세포 폐암의 치료가 진보에서 뒤떨어져 버린 데는, 나름대로의 이유가 있습니다.

 이유 중 하나는 환자의 수 차이예요. 소세포 폐암은 폐암 전체의 10~15%이므로, 환자수가 적기 때문에, 임상 시험을 계획하는 것이 어렵고, 규모가 큰 시험을 실시하기 위해서는, 아무래도 시간이 걸려 버립니다. 또 소세포 폐암은 흡연자가 많기 때문에, 폐암 이외에 다양한 건강상의 문제를 안고 있는 사람이 많아, 임상 시험의 대상이 되기 어렵다고 하는 문제도 있습니다.

 그런데도, 분자 표적제에 관해서는, 소세포 폐암의 환자를 대상으로 하여, 몇 개의 임상 시험이 실시되어 왔습니다. 그러나 아직까지 진정한 유효성(생존기간 연장)이 인정된 약은 없습니다. 종래의 표준 치료를 넘는 치료가 등장하지 않았기 때문에 1980년대부터의 치료가 현재도 표준 치료입니다.

 그러한 가운데, 기대를 받고 있는 것은, 임상 시험이 진행 중의 DLL-3이라고 하는 분자를 표적으로 한 항체약이나 면역 체크 포인트 저해제입니다. 후자에 대해서는, 소세포 폐암을 대상으로 니볼루맙 (제품명 : 옵디보), 펨브롤리주맙 (제품명 : 키트루다), 아테졸리주맙 (제품명 : 테센트릭). 더발루맙 (제품명 : 임핀지) 등의 임상시험(기업의 치험)이 행해지고 있습니다. 결과가 나올 때까지 모르겠습니다만, 소세포 폐암의 치료법이 바뀔지도 모른다고 기대됩니다.

프로필

츠보이 마사히로

1987년 동경의과대학 의학부 졸업

1991년 국립 암센터 중앙 병원

1996년 동경의과대학 조교

2007년 동경의과대학 조교수

2008년 카나가와현립 암센터 호흡기 외과의장

2012년 요코하마시립 대학 의학부 부속 시민 종합 의료 센터 호흡기병 센터 외과, 화학요법부 조교수

2014년 국립 암 연구 센터 히가시 병원 호흡기 외과과장, 요코하마 시립 대학 의학부 외과 치료학 객원 교수

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